社労士試験の勉強が独学に向いていない3つの理由

自己研鑽

よく社労士の試験は独学で勉強することは難しいと聞きますが、その理由を詳しく書かれている記事は少ないです。

資格学校のホームページで独学での勉強は不可能と言われても、独学だと資格学校の利益にならないので独学での勉強を否定するのは当然ですよね。

なのでここでは第三者の立場から、社労士試験の勉強が独学に向いていない理由を3つに分けてご説明します。

法律の言い回しが独特で、何を書いてあるのかが理解できない

社労士試験は法律の試験です。

日本は法治国家なので、法律は普段から私たちがあらゆる所で影響を受けているものなのですが、学生時代に法学部でもない限り、文章で法律を目にすることはまずありません。

この法律というのは非常に独特の言い回しをしていたり、難しい表現が使われていたりとまるで古文を読んでいる感覚になってしまうことすらあります。

試しに1つ条文をピックアップしてみましょう。

遺族基礎年金又は寡婦年金は、その受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は厚生年金保険法による年金たる保険給付(当該年金給付と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く。以下この条において同じ。)を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。老齢基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は同法による年金たる保険給付(遺族厚生年金を除く。)を受けることができる場合における当該老齢基礎年金及び障害基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)を受けることができる場合における当該障害基礎年金についても、同様とする。

何これ全然分からない…

まるでハンター語ですね笑

これは国民年金法の第20条で、併給の調整という内容なのですが、かっこ書きが多かったり、文章も長かったりで何が言いたいのかが分かりません。

この例は法律の中でも読むのが難しい部類にはなりますが、それでも法律をスラスラと理解できる方はあまりいないでしょう。

独学の場合だとこのような条文を一つ一つ理解し、文字だけのテキストで勉強を進めていかなければなりません。

分からないことがあっても頼る人が誰もいないため、分からない状態のまま勉強を進めるしかなくなってしまいます。

結果勉強が長期化してしまい、「短期間で1発合格!」なんて夢のまた夢です。

その他色々と理由はありますが、これらの原因が発端となり、モチベーションが続かず途中で投げ出してしまう人が多いのです。

私も以前市販のテキストを使い独学で勉強していましたが、最初に勉強する比較的簡単な労働基準法でつまづき、2か月も経たず挫折してしまいました。

一方通学や通信講座の場合だと、テキストに加えて図や表を使ってわかりやすく解説してくれます。

よく社労士試験は暗記が全てと言いますが、その暗記も内容を理解したうえでの暗記でなければ試験に合格することはできません。

独学と違い目や耳から入ってくる情報でより理解が深まり、理解することにより記憶の定着がされ、効率よく勉強ができるのです。

分からないことの質問もすぐに対応してもらえますしね。

法改正や一般常識、白書対策に対応できない

社労士試験の合格率は例年10%を切る難関資格と位置づけられています。

受験者の中には、5年以上も勉強を続けている、ハンター試験のトンパのような人もいます笑

独学で勉強する場合はそのような猛者達を出し抜き、最低でも上位10%の座を勝ち取らなければ、ハンターライセンスもとい社労士資格を得ることはできません。

そんな幻影旅団並みの手練れとも言える猛者でも例年苦労しているのが、この「法改正、一般常識、白書対策」なのです。

法改正

社労士試験ではこの法改正が毎年のように行われます。

2019年度の試験では労働基準法が約70年振りの大改革が行われ、「働き方改革関連法」という形で内容が大きく見直されました。

年次有給休暇の年5日の取得義務もそうですね。

また雇用保険や国民年金の保険料など、細かいところを挙げるとキリがありません。

しかも社労士試験はこの法改正の重要性が高く、毎年何らかの形で改正点を出題する傾向があります。

独学の場合だと法改正の情報も自分で調べなければなりませんし、必要なら追加でテキストを購入することになります。

通学や通信であれば元から対策講座がカリキュラムに組み込まれている場合や、待っていればメールやアプリ、動画で教えてくれますからね。

独学だと法改正に気づかずそのまま…なんてことも!

一般常識・白書

さらに厄介なのがこの一般常識と白書対策です。

社一の選択式で1点足りなかった…

労一の労働経済全然解けない…

なんて会話を聞いたことがあるかもしれません。

社労士試験の総得点に対する一般常識、白書が占める点数の割合は少ないですが、1点足りないだけで合否が左右するような、極めて重要な部分なのです。

社労士試験には「足切り」という特殊なルールが設けられており、択一式あれば各科目10点満点のうち4点、選択式は各科目5点満点のうち3点取らなければ、試験に合格することはできません。

この一般常識も科目の中に含まれており、毎年非常に難しい問題が出題されていて、この一般常識で点数が取れず、合格に届かないという方も多くいらっしゃいます。

しかも一般常識と白書の範囲は非常に広く、ノブナガの半径4メートルまでしか使えない円とは全然異なります。

一般常識の範囲が広い理由は、一科目の中に複数の法律がひしめき合っており、細部まで勉強しようとするととても時間が足りません。

白書に関しても毎年厚労省から発表される「厚生労働白書」から出題されるのですが、こちらもとても量が多く、暗記なんてできません。

独学の場合はこの一般常識と白書のどこを勉強すればいいか誰も教えてくれない訳ですから、必死に内容を詰め込むか、初めから諦めるかになるでしょう。

じゃあ重要な箇所に絞って勉強しよう!

と思っても、何が重要でどこが出題される可能性が高いのか?まずそこから見極めなければなりませんし、相当な時間を必要としてしまいます。

その点資格学校では過去に出題された問題の傾向を分析し、頻出されている箇所や重要な箇所に絞り、効率良く学習できるような構成になっています。

人によってはこの一般常識と白書対策が1番大事と言われるほど、社労士試験での重要度は高いウェイトを占めています。

社労士試験 足切り で検索すると、いかに一般常識で合格できなかった人が多いか知ることができます。

モチベーションが保てない

この理由が1番大きいかもしれません。

社労士試験は1年に1回です。

その1回キリの試験のために、受験生は何百、何千時間と勉強します。

独学の場合だと周りに受験生はほとんどいませんし、相談したくても相手してくれる人はいません。

勉強は孤独との闘いですから、相当固い意志がないと、独学の場合は長続きしないでしょう。

加えて社会人の場合だと、急な残業や飲み会、家族サービスなど自分から時間を作っていかないと、なかなかまとまった時間を確保することができません。

テキストを読んでも分からないなぁ…

全然勉強の時間が確保できない!

分からないし時間も取れないしもう勉強辞めちゃおう!

このような悪循環が続き、勉強へのモチベーションが保てず、挫折してしまうのです。

一方資格学校では、効率の良い学習法やスケジュール管理してくれますし、水見式のように得意な科目、苦手な科目によって勉強のカリキュラムや、科目別の勉強配分までも個々に合わせた勉強の仕方を教えてくれます。

学校に通うことによって講師とのコミュニケーションや周りの受講生との他愛もない会話までも、その孤独を多少なりとも和らげてくれるでしょう。

社労士の勉強をしているということで、勉強時間が確保できるよう配慮してくれる会社もありますしね。

高額なお金を払うことで、後戻りできない!という気にもなりますよ笑

まとめ

  • 法律の理解に苦しみ、非効率な勉強になってしまう
  • 法改正や一般常識の対策は素人では難しい
  • 独学を続けるには高い目標と意思が必要

以上社労士試験の勉強が独学に向いていない理由を3つのポイントに分けて解説してきました。

効率よく、1発で社労士試験に合格したいのであれば、迷わず資格学校を選んでください。

通学であれば資格の大原TAC、通信であればフォーサイト資格スクエアがおススメです。

資格学校別のメリットやデメリット、他の学校との比較や口コミについて他の記事でまとめてありますので、気になった方は是非参考にしてみてください。

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