社労士に向いている、向いていないのはどんな人?

社労士とは?

社労士(社会保険労務士)は合格率が5%前後の難関国家資格です。

そんなかなり競争率の高い試験を突破し、

これからガシガシ働くぞ!!

と意気込んでも、事前に仕事内容を理解していないと、

えっ、社労士ってこんな仕事もするの?

なんか思っていた仕事と全然違う…

ということになっては元も子もありません。

またこれから勉強をしようと思っている方もこの記事を見て、

この仕事私に向いているかも!?

と新しく気づくこともあるかも!?

仕事内容の詳細についてはこちらの記事で書いておりますので、ここではどんな人が社労士に向いているのか?逆に向いていない人はどんな人なのかをお伝えしていこうと思います。

社労士に向いている人

責任感が強い人

社労士の仕事は社内もしくは取引先の入退社手続きや給与計算を行ったり、会社の就業規則を作成したり、労務に関するアドバイスをしたりなど幅広い業務を行うことができます。

ただ多くの仕事はミス許されない、責任の重い仕事がほとんどです。

入社手続きで名前を間違えて記入してしまったら?

給与計算が正しくできていなかったら?

取引先にアドバイスした内容が間違っていたら?

などなど考えただけでも恐ろしいですよね…

たった一言、たった一ケタの入力ミスが後のクレームに繋がることもあります。また取引先からの目線だと、

難関国家資格を突破した専門家なんだから間違えるはずないだろう

と考える方が多く、常に見えないプレッシャーを感じる方もいるかもしれません。

ただ責任が重い反面やりがいがあるのも社労士の魅力と言えますし、

会社をよくするために頑張ろう!

と思える責任感の強い方は社労士に向いていると言えるでしょう。

地道な作業が苦にならない人

社労士の仕事は人事評価制度を作ったり、会社の改善点を見つけアドバイスしたりなどのいわゆる3号業務のような華やかな一面もありますが、意外と地味な仕事も多いです。

1年に1回やってくる社会保険料の額を決めるための算定基礎届の提出や、労災保険料、雇用保険料を納付するための年度更新の手続きというのがあるのですが、これらの手続きはひたすら従業員一人ひとりの給与を書類に書き写し、算定届であれば社会保険料の額を、年度更新であれば1年間に納付する労働保険料の額を計算しなければなりません。

今の時代では紙の手続きではなくインターネット上で手続きのできる「電子申請」が主流になってはいますが、それでもひたすらパソコンと向き合い、淡々と数字を入力する必要があります。笑

特にこの算定届と年度更新の提出期限というのが例年7/10までと決まっているため、5月と6月は毎日入力する作業が続くこと必至です。なので

毎日コツコツパソコンを使って作業するのは全然嫌いじゃないよ!

という方には向いているかもしれませんね。

新しい知識を身に着けるのが好きな人

社労士は労働基準法、最低賃金法、労働契約法、労災保険法など労務にまつわる法律を扱う士業ですが、他の士業と比べても特徴的なのが、労務関連の法改正が非常に多いということです。

大きな部分で言うと2019年には有給休暇の取得義務化が、2020年には同一労働同一賃金がスタートしておりますし、年に1回最低賃金の見直しがあったり健康保険料、年金の保険料なども毎年変わっています。

このように社労士は頻繁に変わる法改正情報に付いていかなければ正しいアドバイスなんてできません。

他にも労働関係の最高裁判例があれば結果に注目する必要もありますし、

うちの会社で使える助成金ってありますか?

という質問があれば、膨大な量のある助成金の内容にも目を通さなければいけません。

なので常にアンテナを張り、ビジネス書を読んだりニュースを見たりしてどんどん新しい知識を身に着けていきたいという方はこの仕事にぴったりでしょう。

このように頻繁に法改正のある社労士だからこそ、いつまでも需要のなくならない貴重な職業と言えますね!

人と話すのが好き(嫌いじゃない)な人

先ほど意外と事務作業も多いんだよという話をしましたが、社労士の本分は企業の課題を解決するコンサルティング業務(3号業務)だと思っています。例えば

給与を年功序列じゃなくてそれぞれの能力に応じた制度にしたいんだけどどう思う?

入社してすぐに社員が辞めちゃうんだけどどうしたらいい?

などなど企業には労務にまつわる課題やトラブルが非常に多いです。

勤務社労士はまた別ですが、基本的に社労士事務所が取引先になっている企業というのは大半が従業員数100人未満の中小企業で、労務周りの整備ができていない会社がほとんどですから。

だから社労士に労務をお願いするっていうことに繋がるのですが、どんな問題を抱えていてそれをどのように解決するのか?また法改正があったらそれをどのように分かりやすく相手に伝えるのか?様々な場面でコミュニケーション能力というものが求められます。

正直なところコミュニケーションを取るのが苦手な社労士は多いので、この部分を活かせれば他に抜きんでることだってできますよ!

社労士に向いていない人

  • 大雑把、ルーズな人
  • 一つの作業に集中できない人
  • 本を読まない、ニュースを見ない人
  • パソコンが苦手な人

これらに当てはまる場合は社労士に向いていないかもしれません。

大雑把な人に給与計算や入退社の手続きは任せたくありませんし、一つの作業に集中できないような人は算定届、年度更新の業務が集中する繁忙期には地獄を見ます笑

最近のニュースを知らない人は他の社労士とどんどん差が開いてしまいますし、電子申請が当たり前になっている中未だにパソコンもろくに扱えないようでは先行きが不安です。

社労士に求められるスキル、能力

社労士になったらゴールではありません。

社労士にはどんなことが求められているのか?何を必要とされているのか?特に重要な3点に絞ってお伝えしていきます。

  • コミュニケーション能力
  • 知識のインプット、アウトプット
  • タスク管理
コミュニケーション能力

人にまつわる仕事を扱う社労士ですから、人とのコミュニケーションは必要不可欠です。

今後社労士の業務は手続きの代行業務は減り、コンサルティング業務の比重が増えるというのはずっと言われていることですが、正直まだこの手続き代行業務や給与計算業務が大半を占めている社労士事務所が多いです。

菅総理になってから印鑑が不要になったり、デジタル省の創設などによる手続きの簡素化、ネットが進み、手続き代行中心の事務所はどんどん淘汰されていきます。

コンサルティング業務が武器と自信を持って言えるよう、コミュニケーション能力を磨いていきましょう。

知識のインプット、アウトプット

先ほど社労士に向いている人ということで新しい知識を身に着けるのが好きな人ということを挙げましたが、ただ知識をインプットするだけでは意味がなく、正しい情報を分かりやすく伝えて初めてインプットした知識が生きた知識になります。

知識のインプットは本を読んだりニュースを見たりすることで蓄積させることができますが、分かりやすく相手に伝えるアウトプットというのは一朝一夕で身に着けられるものではありません。

まずは家族、友人などに自分が調べて得た知識を伝えるなどしてアウトプット力を磨いていきましょう。

タスク管理

社労士事務所に勤務すると、まずは社内の事務作業が中心になることが多いですが、最終的な役割としては企業の担当を持ってもらうことを前提に考えている事務所が多いです。

担当者数は事務所によって違いはありますが、15~30社というのが多いのではないでしょうか?

担当を持つとその会社の手続き業務、相談業務、助成金申請など全てを行うことになるので、どの手続きをいつ行うのか?助成金はいつまでに申請しなければいけないのか等タスク管理が非常に重要になってきます。

特に助成金は1日でも提出が遅れると不支給になってしまうため、額によっては何百万という損失が出てしまうなんてことも!?

月末月初は特に手続きが集中しやすいため、漏れのないよう期日管理は徹底するクセをつけましょう。

まとめ

  • 社労士はミスの許されない、責任の重い仕事
  • 事務作業も多く、コツコツと仕事ができる方にはオススメ
  • 資格を取ったあとも法改正に対応するための情報のインプットは必要不可欠

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