チュートリアル徳井さんから学ぶ、社会保険料未納の恐ろしさ【罰金や加入義務について】

今世間を賑わしているチュートリアル徳井さんの所得税の申告漏れですが、新たに個人事務所である「チューリップ社」の社会保険料も未納しているというということが判明しました。

今回はこの「社会保険料」にトピックを当てて、社会保険の加入条件や罰金、未加入の恐ろしさについて解説していきます。

社会保険料とは？

そもそも社会保険とは、健康保険と厚生年金保険のことを指します。

会社勤めの方であれば、毎月健康保険料と厚生年金保険料が給与から天引されているかと思いますが、それが社会保険料です。

健康保険はいわゆる「掛け捨ての保険」で、ケガや病気をしたときに保険証を持って病院へ行けば、約3割の自己負担で治療を受けることができます。

一方厚生年金は65歳からもらえる年金のことを指し、毎月の給与の額が多ければ多いほど、将来自分がもらえる年金額も増えていきます。

社会保険の加入義務は？

この社会保険に加入しなければいけない対象として、

上記のどちらかに該当する場合は、社会保険に加入しなければなりません。

今回の徳井さんの場合は下の「法人」に該当するため、たとえ従業員が社長一人の会社であっても、社会保険に加入しなければならなかったのです。

加えて本来この社会保険は、会社設立から5日以内に加入の届出をしなければいけないという規定が定められています。

チューリップ社の設立が2009年ということですから、「5日以内に届出」どころではなく、10年以上経ってしまっていますね…

社会保険料っていくらくらいなの？

社会保険料はその方の月の給与により、それぞれ異なってきます。

実際に徳井さんの月給が100万円（100万ということはないでしょうが）、チューリップ社が東京とした場合の保険料についてシミュレーションしてみましょう。

健康保険料

健康保険は給与の高低により50段階に区分されており、月給が100万円の場合、上記の表だと43等級に該当することになります。

徳井さんは現在44歳と40歳以上であるため、介護保険料もこれに加わります。

また会社勤めの方であればこの保険料は会社と従業員と折半で負担するものなのですが、徳井さんの場合は「チューリップ社が個人会社」という位置づけのため、徳井さん自身が会社負担分と本人負担分を支払う必要があります。

これを上記の表で当てはめると、月々の支払は113,974円になります。

厚生年金保険料

今度は年金も見てみましょう。

年金の場合は31の段階で区分されており、月給が605,000円を超える月々支払う保険料の上限に達することになります。

上限が健康保険より低いのは、65歳になって将来受け取る年金の額が高額になりすぎてしまうからでしょうかね。

厚生年金保険料の場合は月々113,460円です。

健康保険料と厚生年金保険料を合計した社会保険料は月々227,434円！

会社設立が2009年ですから、この金額に10年をかけると…いえなんでもありません。

社会保険料って高いですね！笑

罰金について

社会保険は、届け出をしなかったり、虚偽の申告をしたりすると6か月以下の懲役もしくは50万円以下の罰金になるほか、時効期間である2年前にさかのぼり、保険料の支払いが必要になる可能性もあります。

これが規模の大きい会社だと何千万単位で後から社会保険料を支払わなければならないケースもあるかと思いますので、会社経営者の方、人事や労務担当の方は十分ご注意ください。

まとめ

• 法人であれば、従業員が一人でも社会保険に加入しなければいけない
• 給与が高ければ高いほど、月々の保険料額も比例して大きくなる
• 社会保険未加入の場合や虚偽の申告には罰則があるので、該当している方はすぐに改善しましょう。

いずれにせよ、今回の1件で徳井さんは国民からの避難の的になり、社会的信用性を大きく失ってしまいました。

私個人的にすごく好きな芸人さんだっただけにすごく残念です。

いつ何がきっかけでこのようなことが起こるか分かりませんので、特にお金まわりには十分注意しましょう！